タイムライン 時間に触れるためのいくつかの方法 | TIMELINE: Several ways to touch time

サテライトイベント「作りながら保存すること——タイムライン展の事例から」


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作りながら保存すること——タイムライン展の事例から

京都大学総合博物館で開催した展覧会「タイムライン——時間に触れるためのいくつかの方法」は、芸術作品を作ること、示すこと、残すことに直接かかわり、その全てに考えをめぐらす者たち——制作者・展示者・修復士・美術史家が、芸術作品の時間と生について、複数の視座から捉え直すことを目指した企画です。実行委員会の田口かおり氏と加藤巧氏、𡈽方大氏、コーディネーターの清水泰介氏をお招きし、展覧会を振り返りつつ各々の活動の中で作品をいかに形にするのか、いかに残すのか、何が残るのか、何を消滅させるのかなどの試行錯誤についてもお話を伺います。


田口 かおりTaguci Kaori
保存修復士
1981年東京都生まれ。フィレンツェ国際芸術大学絵画修復科修了後、市内の修復工房Studio Venerosiにて絵画修復士として勤務。2013年に京都大学人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。専門は保存修復理論、保存修復史。現在、東海大学創造科学技術研究機構特任講師。近著に『保存修復の技法と思想 古典芸術・ルネサンス絵画から現代アートまで』(第七回表象文化論学会賞)がある。
加藤巧Kato Takumi
アーティスト
1984年愛知県生まれ。美術家。15世紀の絵画技法家・チェンニーノ・チェンニーニの『絵画術の書』の研究を起点とし、現代につながる材料/メディウム史を紐解きながら絵画材料研究と絵画制作を並行している。代表的な発表として、「World Event Young Artists」(2012/英国・ノッティンガム)、「Seen from a Vehicle」(2015/フィンランド・イイ)、「作法のためのリマインダ」(2015/奈良県「奈良町家の芸術祭・はならぁと」今井町エリア担当キュレーター、作品制作)、「ARRAY」(2016/the three konohana/大阪市)などがある。
𡈽方大Hijikata Dai
アーティスト
1989年愛知県生まれ。2011年金沢美術工芸大学彫刻専攻卒業。現在、秋田公立美術大学大学院助手。気温、湿度、光などの外的要因によって形態を変化させるインスタレーション作品などを制作している。また、スペース運営や展覧会企画、プロジェクトの運営をしながら、インストーラーとしても芸術祭や展覧会などの作品設置も携わる。代表的な発表として、「クロニクル、クロニクル!」(2016–2017/CCO/大阪/ディレクター)、「向三軒両隣」(2017–/秋田/ディレクター)、「虹の麓」(2014/市民ギャラリー矢田/名古屋/企画出品)などがある。
清水泰介Shimizu Taisuke
コーディネーター
1987年京都府生まれ。2011年神戸大学国際文化学部卒業。現在、京都造形芸術大学事務局で勤務しつつ展覧会企画に携わる。主な企画に「無人島にて「80年代」の彫刻/立体/インスタレーション」(2014/京都造形芸術大学ギャルリ・オーブ/京都/企画)、「クロニクル、クロニクル!」(2016–2017/CCO/大阪/実行委員会)、および本展「タイムライン——時間に触れるためのいくつかの方法」コーディネーターなど。